デイケアの専門用語「フレイル」を詳しく教えて！

和田:カナさん、フレイルというのは簡単に言うと「加齢とともに体の力が弱くなって、病気やケガをしやすくなる状態」を指します。デイケアでは、特に歩く速さや筋力、疲れやすさ、身体の動きの遅さ、体重の減り具合などから判断しています。具体的には、例えば歩く速さが1メートルあたり1秒を超えたり、握力が20キロ以下になってきたりするとフレイルの可能性が高くなります。

和田:はい、フレイル状態の方にはまず筋力トレーニングがよく行われます。例えば、座ったままでの足のばし運動や、立ち上がり動作の繰り返しを1回10回×3セット週3回。これにより握力や脚力が約10％アップし、歩く速さも0.1秒以上改善できることが多いです。他にはバランス訓練や軽い有酸素運動も組み合わせ、疲れにくく転びにくい身体をつくっていきます。

和田:リハビリの効果が出ると、例えば朝起きてからの立ち上がりがスムーズになり、歩く距離が増え外出も楽になります。転倒のリスクが減り、結果として病院への通院が減る場合も多いですね。評価指標の一つに「日常生活動作（ADL）スコア」があって、これが5ポイント改善すると掃除や買い物が自分でできるようになるなど生活の質が大きく向上します。

和田:はい、医師がまず健康状態や身体の機能を詳しく診察します。その後、理学療法士や作業療法士が祖母の今の体力や動作の課題を検査し、例えば筋力や柔軟性、バランス能力の測定を行います。これに基づいて、目標設定を祖母本人とご家族と話し合いながら決め、具体的なリハビリメニューを組みます。毎週変化を評価しながら、約3カ月ごとにプランを見直していきます。

和田:もちろんです。デイケアは医療機関とも連携していますし、スタッフも健康管理に常に注意しています。体調の変化があればすぐに医師に報告し、無理のないリハビリに切り替えたり必要な治療を行います。安心して通っていただける体制を整えていますので、ご家族の方も気軽にご相談ください。

和田:カナさん、フレイルとは簡単に言えば「体や心の元気が少しずつ減っていく状態」です。これが進むと、転びやすくなったり、物忘れが増えたりして、介護が必要な状態に近づきます。デイケアでは、そのフレイルの進行を遅らせたり、ある程度元気を取り戻したりすることを目指します。

和田:はい、例えば歩く速さが落ちたり、5メートルの距離を歩くのに10秒以上かかるようになることがあります。筋力も低下し、握力が20キログラム以下になると、日常生活での動作が苦しくなります。認知機能も弱まることが多く、記憶力低下や判断力の減退が見られます。

和田:デイケアのリハビリには、筋力トレーニング、バランス訓練、歩行訓練、認知機能トレーニングがあります。例えば筋力トレーニングでは、セラバンドを使った足や腕の抵抗運動や、椅子からの立ち上がり練習を実施します。バランス訓練では片足立ちやバランスボールを使い、転倒予防を目指します。歩行訓練は平坦な廊下や歩行器を使用し、最大20分程度の歩行を繰り返します。認知機能トレーニングは、パズルや計算問題、生活シーンを想定した会話練習などを行います。
これらを続けることで、たとえば歩行速度が0.1m／秒速くなると転倒リスクがかなり減り、握力が5キログラム増えると日常動作が楽になります。認知機能では、認知テストの得点が2〜3点上がることもあります。

和田:リハビリが続くと転倒による骨折や入院リスクが減り、自分で靴を履いたり買い物に行ったりする自立度が上がります。身体機能が改善して歩ける距離が伸びることで、外出の機会が増え、社会的な交流も活発になり、精神面の安定にもつながります。認知機能の向上により、薬の管理や約束の時間を守るなど、生活の質が向上します。

和田:はい、カナさん。適度な運動を日課にし、栄養バランスの良い食事を摂ることが大切です。例えば、毎日20分の散歩や体操、たんぱく質をしっかりとることです。そして、社会的な交流も重要で、人と話したり、一緒に活動したりすることが気力を保ちます。デイケアが提供するリハビリや活動は、それらを支える役割をしています。

和田:カナさん、フレイルというのは「加齢によって体の力や気力が弱ってしまう状態」のことです。デイケアでは特にこの状態を見逃さないようにしています。診断基準としては、例えば「体重減少」「筋力の低下」「疲れやすさ」「歩行速度の低下」「活動量の減少」という５つの項目を見ます。これを簡単にいうと、体が以前より弱ってきているかをチェックする感じですね。

和田:はい、歩行速度は一般的に4メートルの直線を歩いてもらい、そのタイムを計ります。目安としては秒速1メートル以下になるとフレイルの可能性が高いとされます。歩くのが遅くなると転倒のリスクも上がり、生活の自立度に影響します。デイケアでは歩行訓練も行いますが、この数値が改善することで外出が楽になるなど生活の幅が広がります。

和田:筋力は主に握力計を使います。小さな器具で、握力を数字で測ります。握力が20キロ以下だと筋力低下が疑われます。これを基に、握力を高める運動や下肢の筋トレをリハビリメニューにします。例えば、椅子に座って立ち上がる運動を繰り返すスクワットのような簡単なことです。これにより実際に歩行や階段昇降の能力が数値的にも改善します。

和田:デイケアのリハビリでは、身体機能の回復だけでなく、認知機能も意識しています。例えば、軽い体操に合わせて簡単な計算や言葉遊びを取り入れた運動があります。このような「認知運動療法」と呼ばれるものです。また、個別に理学療法士や作業療法士が利用者に合わせたメニューを作成し、歩行訓練、バランス訓練、手先の運動、そして記憶訓練などを組み合わせています。継続して半年以上続けると、歩行速度が秒速0.1メートル改善し、認知機能のスコアが5ポイント上がるケースも報告されています。

和田:例えば歩く速さが上がれば、買い物や病院への外出が楽になって一人での行動範囲が広がります。バランス訓練で転倒しにくくなれば、骨折のリスクも減ります。認知機能の維持や改善により、日常のメモや家事の手順を思い出しやすくなるため、生活の自立度が向上します。これらは「生活の質（QOL）」の改善につながり、本人や家族の負担を軽減する大きなポイントです。

和田:家族でもできる簡単な目安としては、歩行速度の感覚で「普段と比べて歩くのが明らかに遅くなったか」「椅子から立ち上がるのに時間がかかるか」などを観察することです。また、1週間以上で2〜3キロの体重減少がある場合は注意が必要です。疲れやすさや外出頻度の減少もフレイルの兆候です。心配なときはデイケアのスタッフやかかりつけ医に相談してくださいね。

和田:まずは医師の診断書が必要です。デイケアは医療連携のもとリハビリを行うため、医師の指示が重要です。次に、ご本人の生活環境や健康状態をスタッフが把握するために面談があります。利用開始後は体力や認知機能を細かく評価し、適切なリハビリプランを作成します。カナさんの祖母様の状態をよくお聞かせいただければ、最適なサポートを提案いたします。

和田:カナさん、フレイルは加齢とともに体の機能が少しずつ低下していく状態を指します。身体的には筋力が落ちて歩く速度が遅くなり、疲れやすくなります。例えば、歩く速度が1秒間に約1メートルだったのが0.8メートルに減ることもあります。この変化が進むと、転倒のリスクが高まりますね。認知的には、物忘れが増えたり集中力が落ちたりしますが、まだ日常生活には大きな支障がない段階です。よく、高齢者の「心と体のサビ」と表現されることもあります。もっと詳しく知りたいポイントはありますか？

和田:通所リハでは、個々の状態に合わせた専門的なリハビリが提供されます。例えば、筋肉を強化するために週2〜3回、30分から1時間の運動療法を行います。内容は、立ち上がり動作の練習、バランス訓練、ウォーキング、または筋力トレーニング機器を使うこともあります。これらは筋肉量を維持または増加させ、歩行速度を改善することが目標です。目安として、歩行速度が0.8メートル/秒から1.0メートル/秒に戻るケースもあります。こうした改善により、転倒減少や自立した生活が長く続けられます。認知面では簡単な記憶トレーニングや計算などの頭の体操も取り入れています。他にも聞きたい実際のリハビリ例や効果はありますか？

和田:認知機能低下に対しては、記憶力や注意力、判断力を鍛える認知リハビリを提供します。具体的には、パズルやクロスワード、簡単な計算問題の解答、日常の出来事の振り返りなどを1回20〜30分程度、週に数回行います。これらは脳の活性化を促し、認知機能の維持や進行抑制が期待されます。研究によると、こうした認知トレーニングを続けることで認知機能テストのスコア（MMSEなど）が数ポイント改善する場合もあります。結果的に日常会話や買い物などでの判断力が少しずつ回復し、生活の質が向上することが多いです。詳しい評価方法や、リハビリ継続のポイントについてもお話ししましょうか？

和田:効果を評価するために、私たちは歩行速度計測、筋力測定、バランステスト、そして認知機能テスト（MMSEやMoCA）を定期的に行います。例えば、歩行速度が0.8メートル/秒から1.0メートル/秒に改善したり、MMSEの点数が20点から23点へ上がると、体力や認知機能の向上が確認できます。続けやすさの工夫では、祖母さんの興味や好みを尊重し、楽しみながらできるレクリエーションや交流の時間も組み込みます。加えて、ご家族と連携して家庭での簡単な運動や頭の体操を提案することで日常的な継続を促します。こうした取り組みが、健康維持と自立生活の延長に繋がるのです。質問があれば気軽に聞いてくださいね。

和田:カナさん、ご質問ありがとうございます。フレイル予防のためのリハビリは、主に筋力トレーニング、有酸素運動、バランス訓練の3つが中心です。例えば、筋力トレーニングでは「スクワット」や「椅子からの立ち上がり」を15回を2セット行うことが多いですね。これにより、脚の筋力が強化され歩行速度が約0.1～0.2m/秒向上するといった成果が期待できます。

和田:有酸素運動は、椅子に座ったままの足踏みや、ゆったりとした室内歩行を20分間続けることが多いです。これにより、心肺機能の維持や疲れにくくなる効果があります。バランス訓練では、一脚立ちや段差を使った歩行練習を行い、転倒リスクを下げています。転倒リスクを測る指標としては、片足立ちが20秒以上できることを目指します。これらの運動を週3回、3カ月続けると、転倒の危険度が約30％減るという研究もありますよ。

和田:一般的に3～6ヶ月のリハビリ継続で、身体機能評価テストの「歩行速度」や「5回椅子立ち上がりテスト（5STS）」のスコアが改善しやすいです。たとえば歩行速度が0.8m/秒未満の人が1.0m/秒に上がると、自立した外出がしやすくなります。5STSで時間が10秒以上かかっていた場合、8秒台まで短縮できれば脚の筋力の向上が示され、日常の移動や立ち座りが楽になるでしょう。祖母もこれらの改善で、日常生活の質を維持しやすくなります。

和田:もちろんです。最初に体力や関節の状態、認知機能の評価を行い、無理のない運動量から始めます。例えば筋力が弱い場合は、椅子を使って負荷を調節し、初めは10回1セットから始めて徐々に回数やセット数を増やします。体調や気分に応じてメニューを柔軟に変えられるのもデイケアの強みですね。

和田:コミュニケーションやレクリエーションも同時に楽しめる場所が理想です。単なる運動だけでなく、会話や趣味の時間があるとモチベーションが保ちやすいです。例えば、体操のあとに軽いゲームや手工芸を取り入れ、楽しく体を動かす習慣が身に付くと長く続けやすくなります。カナさんの祖母にも、そのような環境を提供できるよう心がけていますよ。

和田:カナさん、デイケアの栄養管理は単に食事を提供するだけでなく、利用者さんの体力や筋力の低下を防ぐためにとても計算された内容になっています。例えば、タンパク質の摂取量を1日に体重1キログラムあたり1.2グラム以上確保することを目安にしています。これは一般的な成人よりも多めで、筋肉を維持・回復するために必要な量です。さらに、ビタミンDやカルシウムといった骨を強くする栄養素もバランス良く取り入れています。これは骨折の予防にもつながり、歩行機能向上に貢献しますよ。

和田:例えば、主菜には鶏肉のささみや魚の切り身豆腐といった、高タンパクで脂肪分が少ないものを使います。副菜では季節の野菜を使った煮物や和え物を添えて、ビタミンやミネラルの補給を図っています。普段の食事と違う点は、塩分や脂肪分を控えつつもカロリーが不足しないよう調整していることです。また、食事だけでなく間食にプロテイン入りのヨーグルトなどを提供して、1日3回の食事だけでは足りにくい栄養を補っています。

和田:おっしゃる通りです。栄養管理だけでなく、身体機能のリハビリと連動しています。例えば、デイケアでは筋力トレーニングやバランス訓練を行います。軽い筋トレとしては、座ったまま足を伸ばす運動を10回3セット、歩行訓練では30分の屋内ウォーキングを取り入れます。これにより週に1回の利用で、3か月後に握力が平均で2キログラム向上したり、歩行速度が0.1メートル毎秒上がるなどの効果が見られています。栄養管理によって筋肉の材料を補給し、運動で筋肉を鍛えることで、フレイルの改善がより効果的になるのです。

和田:リハビリが継続されると、転倒のリスクが減り、日常生活での自立度が高まります。例えば、歩行速度が1秒あたり0.1メートル改善すると、買い物や散歩が楽になり外出の頻度が増えます。これにより社会的な交流も増えて、認知機能の維持にもつながるんです。また、筋力が約10％向上すると、階段の昇降や立ち上がり動作がスムーズになり、介護の必要度も軽減します。結果的におばあちゃんのQOL（生活の質）が上がり、ご家族の負担も少なくなることが多いですよ。

和田:カナさん、フレイルというのは簡単に言うと「身体が弱くなって、ちょっとしたことで転んだり病気になりやすくなる状態」です。フレイルのリスクを高める代表的な生活習慣には、運動不足、栄養不足、社会的孤立、そして認知活動の低下などがあります。これらは全部、体の筋力や気力をどんどん弱らせる原因になってしまいます。
デイケアではこのフレイル対策を専門的に行います。具体的には、まず理学療法士や作業療法士によるリハビリで筋力アップやバランス能力の強化を図ります。例えば筋力トレーニングや歩行訓練、手先の運動などを週に3回、1回あたり40分程度行います。筋力テストでは、例えば握力を2kg向上させることや、歩行速度を1m/秒から1.2m/秒へ改善することを目標にしています。
また、栄養士による食事指導も重要で、たんぱく質の摂取量を1日60g以上に増やし、免疫力や筋肉の回復をサポートしています。さらに、デイケアは利用者同士の交流の場でもあり、孤立を防ぐためのレクリエーションやグループ活動を定期的に実施しています。これによって認知機能の低下を防ぎ、心の健康も維持していきます。

和田:はい、カナさん。リハビリのメニューは一人ひとりの体力や課題に合わせて組み立てますが、一般的によく行うのは以下のようなものです。
・筋力トレーニング：太ももやお尻の筋肉を鍛えるスクワットやレッグプレス。これにより立ち上がりや歩く力が強くなります。筋力は数週間のトレーニングで握力で1～2kgほど改善することがあります。
・バランス訓練：片足立ちやバランスボールに座る練習。転倒リスクを減らすことが期待されます。
・歩行訓練：歩行速度や歩幅を調整し、屋内外での移動を安全に行えるようにします。歩行速度が0.1m/秒上がると転倒リスクがかなり下がるデータもあります。
・手先の細かい動きの練習：ボタンをかける練習や指先運動で認知機能や自立した日常生活を維持します。
これらのリハビリを続けることで、日常動作の自立度が向上し、介護度の進行を抑える効果があります。例えば、利用開始から3か月で「日常生活動作評価スコア(ADL)」が10点上がったケースもあります。

和田:とても良い質問です。リハビリは筋肉や神経の働きを高めるトレーニングなので、続けることで効果が蓄積されます。たとえば筋肉は使わないと1週間で1～2％減ってしまうこともあるんです。
一方で、週3回40分のリハビリを3か月続けると、筋力は20％以上向上することもありますし、バランス能力も改善することで転倒が半減する研究結果もあります。このように継続することで体の機能全体をある程度まで取り戻し、自立した生活を長く維持できるわけです。反対に途中でやめてしまうと、筋力やバランス能力がまた低下してしまい、フレイルのリスクが高まります。
ですからデイケアではスタッフみんなで「無理なく楽しく続けられる運動」を提供し、励まし合いながら取り組んでもらう工夫をしています。

和田:食事面は体の基礎を作る大切な部分です。栄養士はまず利用者さんの現在の食事状況を調べ、必要な栄養素の量やバランスを計算します。特に重要なのはたんぱく質で、筋肉の維持に関しては1日に体重1kgあたり1.0～1.2gの摂取が推奨されています。
例えば体重50kgの方なら50～60gのたんぱく質が必要で、鶏のささみ1本（約15gのたんぱく質）、豆腐1丁（約10g）などを日々の献立に取り入れます。その他、ビタミンDやカルシウムも骨の健康に大切なので、魚や乳製品もおすすめします。
さらに、食事の時間や形態(刻み食ややわらか食)も改善して、食べやすくし栄養不足にならないよう工夫しています。これで筋力の回復をサポートし、身体のフレイルを防止するわけです。

和田:カナさん、いい質問ですね。フレイルとは、体や心の力が落ちてきて、けがや病気になりやすい状態のことを指します。デイケアのフレイルケアでは、リハビリを中心に体力や認知機能の維持・向上を目指しますが、ご家族や介護者の方にできる支援としてはまず、生活リズムのサポートが大事です。例えば、食事の栄養バランスを整えたり、家での軽い体操や歩行練習を一緒に行うことが挙げられます。これを週に3〜4回、1回15分程度継続するだけでも、身体機能の低下を緩やかにできますよ。

和田:体操のメニューはシンプルです。例えば、椅子に座ったままできる足上げ運動や、手の指を動かすグーパー運動、そして立ち上がりや座る動作の繰り返しなど。これらは筋力の維持やバランス機能の改善に役立ちます。実際、座位での足上げ運動を1セット10回、1日3セット行うと、下肢筋力が10％ほど向上し、歩行速度が0.1m/s改善したというデータもあります。これが続くと転倒リスクが大幅に減り、日常生活の自立度が高まります。

和田:デイケアのリハビリは医師の指示に基づき、理学療法士や作業療法士が実施します。たとえば、歩行訓練では歩幅や速度を測定しながら30分間の歩行練習を行い、上下肢の筋力トレーニングとしては、立ち上がり動作の反復やペダル漕ぎ運動を含めます。認知機能の改善目的には、記憶や注意力を鍛えるパズルや計算などの機能訓練も取り入れます。これらを週に3回、1回あたり60分以上続けることで、6ヶ月後には歩行速度が0.2m/s向上したり、認知機能検査のスコアが5点上がることもあります。

和田:その通りです。ご家族が心がけることは大きく３つあります。まず、日常生活における軽い運動や活動を促すこと。たとえば、自宅での歩行や階段の使用を積極的に勧めます。次に、栄養面の管理。高タンパク・ビタミン豊富な食事を意識し、特に筋肉をつくるタンパク質は1日体重1キロあたり1.2〜1.5グラムを目標にします。最後に、コミュニケーションを深め、気分の落ち込みを防ぐこと。心理的にもサポートすることで、身体の機能低下を抑える効果があります。

和田:筋肉づくりに役立つのは、鶏肉や魚、大豆製品が良いですね。特にイソフラボンやオメガ3脂肪酸が含まれる食材は疲労回復にも効果的です。リハビリ中は無理をしないことが大切。痛みや息切れが強い場合は速やかに休止し、スタッフに相談してください。逆に楽しく続けられる環境づくりも重要なので、家族で励ましあうことが成功のポイントです。

和田:継続的なフレイルケアによって、歩行速度や立ち上がりのスムーズさが改善し、自立度の指標である日常生活動作（ADL）スコアが平均10点向上するケースもあります。これにより、買い物や外出、趣味の活動に再び参加できるようになり、QOL（生活の質）が大きく向上します。身体的な自立だけでなく、家庭や地域の中での役割も回復し、人生の満足度が上がることが期待できるんです。

和田:カナさん、フレイルとは簡単に言うと「加齢で体や心の元気が少しずつ減ってしまった状態」のことです。デイケアでは医師の指示に基づいたリハビリを受けられます。例えば筋力トレーニングやバランス訓練、認知機能の刺激をするメニューがあります。具体的には、週2〜3回のセッションで30分ずつの筋力トレーニングを行い、歩行速度や握力が改善されることが期待されます。これにより転倒リスクが減り、日常生活の自立がしやすくなるんです。

和田:運動が苦手な方にも無理のない負荷で行うメニューを用意しています。例えば椅子に座って脚の筋肉を鍛えるレッグエクステンションや、ゆっくりと歩く歩行練習、手の指を動かす認知機能トレーニングもあります。日常の動作にいちばん近い動きを取り入れることで、無理なく続けやすいんですね。さらに、リハビリの効果は6カ月程度続けることで、ADL（Activities of Daily Living、日常生活動作）のスコアが10〜15%ほど向上するケースもあります。

和田:ADLの向上は、例えば歩く距離が伸びたり、トイレや着替えの自立度が高まることを指します。デイケアのリハビリでは歩行距離が1日あたり100メートル増えることも珍しくありません。これにより祖母さまが外出しやすくなり、社会的交流も増えます。社会参加は気持ちの安定にもつながるので、うつ傾向などの改善も期待できます。

和田:もちろんです。デイケアはリハビリだけでなく、食事の提供や入浴のサポートも行います。加えて、レクリエーションや他の利用者さんとの交流の場があり、孤立感を和らげることができます。特にフレイルの方は身体が弱るだけでなく、心も元気がなくなることが多いので、こうした社会的つながりが回復の大きな支えになります。

和田:平均的には週2〜3回、1回あたり半日から1日通うケースが多いです。午前中に整理体操やリハビリ、昼食、その後ゆったりした時間を過ごし、午後に入浴や軽い運動などを行います。これによって無理なく生活リズムが整いやすく、心身ともに安定しやすいんです。

和田:リハビリは「継続」が何より大事です。家族の方が励ましたり、無理をさせず本人のペースを尊重することが必要です。例えば、リハビリの成果を一緒に確認して「少し歩く距離が伸びたね」と声をかけるだけでも意欲につながります。また、家でもできる簡単な筋トレを一緒にやってみるのも効果的です。ご家族が温かく見守ってあげることが、祖母さまの前向きな気持ちを支えますよ。

和田:カナさん、フレイルというのは加齢と共に筋力や体力が落ちて、日常生活が少しずつ不安定になってしまう状態のことを言います。最近の研究では、早期の段階で運動や栄養面の改善を図ることが、とても効果的だとわかってきました。具体的には、デイケアで提供しているリハビリでは、筋力トレーニングや歩行訓練、バランス訓練などを組み合わせて週3回、各回30分以上行うことで、利用者の筋力が3ヶ月で約10％向上するという報告もありますよ。

和田:はい、カナさん。祖母様のような方にも無理のないメニューをご用意しています。例えば、足の筋肉を鍛えるためには椅子に座った状態でのレッグリフトや、立ったままでのかかとやつま先上げを行います。また、転倒防止に効果的なバランストレーニングとしては、片足立ちや歩行時の方向転換練習があります。これらは心拍数を上げすぎずに行え、転倒リスクは年間約30％減少するというデータも参考にしています。

和田:例えば、筋肉量が増えると歩行速度が上がり、転倒しにくくなります。歩行速度の目安として、1秒間におおよそ0.8メートル未満だと日常生活に支障が出やすいのですが、リハビリを3ヶ月続けると0.1～0.2メートル/秒速くなるケースが多いです。これは転倒リスクを大きく減らし、自立した生活がしやすくなるということです。また、認知機能に不安がある方には、頭を使いながら足踏みや腕の運動を組み合わせるメニューもあり、認知テストのスコアが平均で5～10ポイント向上するといった報告もあります。

和田:とても重要です、カナさん。筋肉をつけるためには十分なたんぱく質の摂取が必要で、1日あたり体重1キログラムにつき1.2グラム程度のたんぱく質が推奨されています。例えば体重50キログラムの方なら、約60グラムのたんぱく質です。デイケアでは管理栄養士が個別に食事内容を確認し、たんぱく質やビタミンD、カルシウムなど骨や筋肉を支える栄養素をバランスよく摂る指導も行っています。これによって筋力回復が1.5倍くらい早まるという研究もあります。

和田:毎日でも問題ありませんが、実際はデイケアで週2〜3回行うケースが多いです。リハビリの頻度は週3回が最も効果的とされ、これにより約70％の利用者が機能改善を示しています。ご自宅でも簡単な運動や栄養管理を続けていただけると、より早くしっかりと成果が見えますよ。ご家族の協力もとても大事です。

和田:例えば、リハビリ後は「歩いて近所の買い物に行けるようになった」「転倒が減って、自信を持って外出できるようになった」といった声をよく頂きます。客観的には、歩行テストのタイムが改善して転倒率が年間で約40％減ることで、入院や介護度の悪化を防ぐことができます。また、交流やレクリエーションを通じて認知症の進行を遅らせられる場合もありますので、生活の楽しみが増える形ですね。

和田:どうぞいつでもお尋ねください、カナさん。お祖母さまの生活がより良くなるよう、一緒にサポートしていきましょう。